Ⅰ 収益性をチェックする指標

2.キャップレート(Capitalization Rate)

(1)キャップレート(Capitalization Rate)とは


キャップレートとは、不動産の利回りを示す代表的な指標である。
キャップレートが高ければ高いほど不動産価格に対する純収益の割合が大きいことを示しており、
キャップレートが不動産の収益性を示す指標であることがわかる。

 

逆に、類似物件の取引事例等から不動産のキャップレートが査定できる場合、キャップレートは評価対
象不動産の価格を査定する場合の道具としても使われる。

(2)不動産キャップレートの分解

 

※1「リスクフリーレート」とは、10年国債などのほとんど投資リスクのない投資対象の利回り。
※2「不動産リスクプレミアム」とは、不動産への投資が、国債などと比べてどのくらいリスクが高く、
   その見返りとして投資家が国債などよりどのくらい高い収益(リターン)を求めるか、を表した

   もの。
※3「期待成長率」は、その不動産のキャッシュフローについて、どの程度成長・増加することが期待
   できるか、または減少する可能性があるか、を示したもの。


なお、「不動産リスクプレミアム-期待成長率」つまり、「不動産キャップレート-リスクフリーレート」を「イールド・ギャップ」という。
上記の式でわかる通り、リスクフリーレートが一定であったとすると、不動産リスクプレミアムとその物件の成長率をどう見るかで、不動産のキャップレートは上下することになる。

 

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3.NPVとIRR

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