Ⅵ.農業振興地域制度

-農用地区域

農業振興地域の指定を受けた市町村は、農業振興地域整備計画を策定しなければならない。(農振法8条)

●農業振興地域と農用地区域
農業振興地域は、県知事が市町と協議し指定するものである。
指定を受けた市町は、農業振興地域内で農業振興を図っていく農地を農用地区域として認定する。

 

 

用地区域とは

 

●農業振興地域整備計画においては、定める事項
① 農用地として利用すべき土地の区域及びその区域内にある土地の農業上の用途区分
② 農業生産基盤の整備・開発に関する事項
③ 農用地等の保全
④ 農業経営の規模の拡大等
⑤ 農業の近代化のための施設の整備
⑥ 農業を担うべき者の育成及び確保のための施設の整備
⑦ 農業従事者の安定的な就業の促進
⑧ 農業従事者の良好な生活環境を確保するための施設の整備
※上述の①を農用地利用計画、②~⑧を農業振興のマスタープランと呼ぶ。
 農業振興地域整備計画は、10年後を見通した整備計画ですが、おおむね5年ごとに基礎
 調査を実施して必要に応じて見直すこととなっています。(農振法12条の2)

 

 

●農用地区域の用途区分(規則4条の2)
農業上の用途は、農用地区域内における農用地の集団化、農作業の効率化その他土地の農業上の効率的かつ総合的な利用に支障を及ぼすおそれがないよう定めることとなっており、具体的には、以下の4区分に分類される。
 ■「農地」・・・・・・・耕作の目的に供される土地(農地法第2条第1項に規定する「農地」に該当するもの)
 ■「採草放牧地」・・・・耕作若しくは養畜の業務のための採草若しくは家畜の放牧の目的に供される土地(上記同条の「採草放牧地」に該当するもの)
 ■「混牧林地」・・・・・主として木竹の生育に供され、併せて耕作又は養畜の業務のための採草又は家畜の放牧の目的に供される土地
 ■「農業用施設用地」・・耕作又は養畜の事業の業務のために必要な施設

 


●農用地区域内における開発行為の制限
(1)農用地区域内での開発行為(土地の形質変更、工作物の新・改・増築等をいう。)を行うには知事の開発許可

   が必要となる。(農振法15条の2)
(2)ただし、以下の場合は、知事の開発許可が不要となります。
   ① 国・地方公共団体が道路、農業用用排水施設その他地域振興上又は農業振興上の必要性が高い施設
    (学校、社会福祉施設、病院、庁舎又は宿舎を除く。)の用に供するための行為
   ② 土地改良事業の施行
   ③ 農地法の転用許可に基づく行為、農用地利用集積計画に定める目的に供するための行為
   ④ 非常災害の応急のための行為
   ⑤ その他通常の管理行為等

Ⅵ 農業振興地域

Ⅵ 農業振興地域

目次
Ⅵ 農用地区域に含まれる農地除外手続き

Ⅵ 農用地区域に含まれる

農地除外手続き