Ⅵ.農業振興地域制度

-農業振興地域

農振法は、自然的社会的経済的諸条件を考慮して総合的に農業の振興を図ることが必要であると認められる地域について、その地域の整備に関し必要な施策を計画的に推進するための措置を講じることを直接の目的としている。(農振法1条)

●農振制度の構成
1. 農林水産大臣は農用地等の確保に関する基本指針を策定
2. 都道府県知事は上記基本指針に基づき、農林水産大臣に協議(農用地等の確保に関する事項については同

 意)し農業振興地域整備基本方針を策定
3. 都道府県知事は農業振興地域整備基本方針に基づき農業振興地域を指定
4. 指定を受けた市町村は、都道府県知事と協議(農用地利用計画については同意)し、農業振興地域整備計画を

 策定
5. 農業振興地域の計画的整備及び適正な管理

 

●農業振興地域の指定要件
農業振興地域は「農業の健全な発展及び国土資源の合理的な利用の見地から、長期にわたり、総合的に農業の振興を図るべき地域」として以下の要件を全て満
たす地域で県知事が市町と協議して定めるものである。(農振法6条2項)


●農業振興地域の指定要件
① 今後概ね10年以上にわたり総合的に農業の振興を図るべき地域であること。
② 農用地等として利用すべき相当規模の土地があること。
 ・「農用地等として利用すべき土地」とは、10ha以上の集団的農用地及び土地基盤整備事業の対象地等の農振

   法10条の3項各号に規定する農用地区域に定める土地である。
 ・「相当規模」とは、概ね200ha以上(振興山村地域、市街化調整区域等を含む場合では50ha以上)
③ 地域内における農業生産性の向上等が図られる見込みが確実であること。
④ 農業上の利用の高度化を図ることが相当であること。
 なお、次の地域は農業振興地域の指定を行うことができません。
 ・市街化区域、都市計画区域内の用途地域
 ・国立公園又は国定公園の特別保護地区
 ・臨港地区又は港湾隣接地域
 ・都市的な既成の市街地の区域
 ・規模の大きな森林(ただし、農業開発予定地は除きます。) など

Ⅵ 農業振興地域制度

Ⅵ 農業振興地域制度

目次
Ⅵ 農用地区域

Ⅵ 農用地区域