行政の不動産情報の統合!

空き家

空き家と空き地の所有者を把握しやすく

 政府は全国に広がる空き家や空き地を整備するため、国や自治体がそれぞれ持つ不動産データベースを統合するという。

 具体的には不動産登記などをもとに住所や所有者の情報をひも付け、不動産を管理する個人や法人を正確に把握する。権利者や住民、納税者が複雑に絡む不動産の情報を透明にして、企業による不動産取引や都市再開発を後押しするというもの。


不動産データベースのひも付けのイメージ

不動産データベースのひも付けのイメージ

 不動産データベースは法務省が管理する不動産登記のほか、各市町村の固定資産課税台帳、国土交通省の土地情報システム等があり、また、農地や林地にも台帳があります。

 法務省によると、全国には土地の登記が23,000万、建物の登記が5,000万あるという。

 今は別々に管理されているこれらの情報をひも付け、それぞれのデータベースで一覧できるようになります。

 2018年夏から特定の都市で実証実験を行い、登記の情報にあたる「地番」と住所のデータを突き合わせるほか、土地の所有者と実際の住民が同じかどうかなども把握できるようにするという。


メリット

 データが調えば、空き家や所有者不在の土地を有効に活用する方策を考えたり、地域の防災体制を強化したりするなどの政策対応が進めやすくなります。

 また、都市再開発や公共事業を進めるための地権者との調整にも役立ちますね。さらに地方自治体にとっては、固定資産税などの徴税に必要な情報確認などの事務負担が軽くなります。

 情報の一部は個人情報を保護しつつ民間にも開放されます。内閣官房などは、IT(情報技術)で不動産取引を効率化する「不動産テック」など民間による新サービス創出も期待しています。

 

 実際、我々のように不動産に関わる者も、地域の方から隣地の空き家をしっかり管理することを所有者の方に伝えてほしいと、ご相談を受けることもありますが、往々にして、不動産登記簿の住所には空き家所有者が住まわれていないということがあります。結局は連絡がつかず、管理されていない空き家のままということになってしまいます。今後、このようなサービスが本格的に導入されれば、空き家・空き地の所有者の方もほったらかしておくということも少なくなっていくものと思われます。


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